経済
注目住宅の商談や契約、HDC神戸で一括 アイ工務店が施設
木造注文住宅を手掛けるアイ工務店(大阪市)はこのほど、住宅建設に関するサービスを一括提供する施設を、JR神戸駅前のハウジング・デザイン・センター神戸(HDC神戸)内に開設した。8階のフロア全てを使用し、住宅の設備や建材をメーカーごとに展示するほか、商談室で住宅建設の相談や契約などに対応する。駅前の好立地を生かし、顧客拡大と成約数の向上を図る。
施設は「AI-STUDIO-KOBE(アイスタジオ神戸)」。住設メーカーごとにショールームを設け、キッチンや棚、複数の床材や室内ドアなどを展示する。写真や見本ではなく、現物で品定めできるようにした。建材は、屋根や外壁ごとに複数メーカーの商材を並べる。展示数は住設、建材の計13メーカーで約100品目に上る。
商談室で顧客と打ち合わせした間取り、内装などをすぐに3Dデータ化し、仮想現実(VR)で体感できる機器を導入。住宅建設の商談から仕様決定までをワンストップで提供できる施設は珍しいという。
同社は2010年、神戸で創業。全国24府県、約110カ所で住宅展示場を展開する。20年6月期の引き渡し物件は約2300棟、売上高は539億円で、毎年2桁成長を続けている。
既存展示場の来場者を新施設に誘導し、年間約50組の成約を目指す。担当者は「性能や品質、サポート力をPRし、顧客満足度の向上につなげたい」としている。(中務庸子)