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携帯タイプの空気清浄機 重さ27グラム、独自フィルターでウィルスの働き抑制

2021.01.06
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NDEが開発した携帯型空気清浄機「WAC-α(ワックアルファ)」=伊丹市北伊丹2

NDEが開発した携帯型空気清浄機「WAC-α(ワックアルファ)」=伊丹市北伊丹2

NDEが開発した携帯型空気清浄機「WAC-α(ワックアルファ)」=伊丹市北伊丹2

NDEが開発した携帯型空気清浄機「WAC-α(ワックアルファ)」=伊丹市北伊丹2

 フィルターなどを製造するNDE(兵庫県伊丹市)は、携帯タイプの空気清浄機を開発した。独自の金属酸化物フィルターでウイルスの働きを抑え、きれいな空気を送り出す。主要部品は関西電力と共同で手掛けた。27グラムと軽量で、新型コロナウイルス感染症に対応する公的機関や医療・介護関係者らの需要を見込む。(佐伯竜一)

 1996年設立のNDEは、除菌脱臭のフィルターやスプレーなどを手掛け、2020年3月期の売上高は約13億円。従業員はアルバイトを含め14人。

 新製品「WAC-α(ワックアルファ)」は、高さ5・5センチ、幅最大3・5センチのコンパクトな本体に、光電極型フィルターとモーター、発光ダイオード(LED)照明を内蔵し、胸元に取り付けて使う。

 市販の小型電源につなぐと、LED照明が点灯。光が当たったフィルターはウイルスを無害化し、消毒などに使われる過酸化水素を発生させる。過酸化水素を含んだ微風を本体上部から送り出し、マスクや顔周辺のウイルスなどの増殖を抑える。過酸化水素は安全な水と酸素に分解され、保湿効果も期待できるという。

 小型化やフィルターの性能向上や風を送る構造などに工夫を重ね、開発に約2年半費やした。

 1個1万円ほどで、年5万個の販売を目指す。NDEの●井太一社長(69)は「一般向けにも使ってもらえるのでは」と話す。販売はユニオン(大阪市)TEL06・6532・6273

※●は辻のへんが一点しんにょう