ひょうご経済プラスTOP 経済 淡路のしだれ梅に鉢伏山の夏空 兵庫の四季、8色のレザーかばんに

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淡路のしだれ梅に鉢伏山の夏空 兵庫の四季、8色のレザーかばんに

2021.02.03
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完成したかばんを手にする徳永物産の徳永尚三社長(中央)らタツノレザーの関係者=神戸市中央区三宮町3、コモドス神戸本店

完成したかばんを手にする徳永物産の徳永尚三社長(中央)らタツノレザーの関係者=神戸市中央区三宮町3、コモドス神戸本店

 新色レザーは、兵庫県内の四季をイメージ-。同県たつの市内の製革業者らでつくるNPO法人「TATSUNO LEATHER(タツノレザー)」(たつの市)が、全8色の革素材を開発し、独自ブランドのかばんを売り出した。新たにロゴマークも作り、認知度アップを目指す。(中村有沙)

 たつの市は、国内の約4割の皮革を生産する最大産地ながら、製革業者の多くが問屋などに卸すため、消費者にはなじみが薄い。同法人は、県中小企業団体中央会の支援を受け、認知度の向上に取り組むことにした。

 まず、目印のロゴマークを制作した。カタカナで「タツノレザー」と、明快なデザイン。同市出身の詩人三木露風が作詞した「赤とんぼ」にちなんで、赤色の文字にした。

 さらに、新たに開発したレザーの配色は、春に咲く淡路島のしだれ梅▽パラグライダーなどの遊びが盛んな但馬・鉢伏山の夏空▽砥峰高原の秋のススキ▽冬に飲む神戸のホットコーヒー-などをイメージ。地元業者の塗料で鮮やかに仕上げた。

 これを使ったかばんの新製品は、横27センチ、縦20センチのハンドバッグタイプ。注文制で、好みに応じ、刺しゅう糸やファスナーの色、8色のレザーを組み合わせられる。「タツノレザー」のロゴを内側に印字した。

 同法人メンバーで、取り組みを進めた徳永物産(神戸市中央区)の徳永尚三社長(44)は、「たつのレザーは、加工技術が高いため塗料が乗りやすく、色の表現が豊富。八つの色をきれいに表現できた」と話す。

 自社でも革製品を企画販売しているが、「たつの産であることを大々的に打ち出すのは初めて。これを機に存在を知ってもらいたい」と意気込んでいる。価格は3万1900円。コモドス神戸本店TEL078・585・7841