経済
神鋼の高機能抗菌めっき技術 新型コロナに効果
神戸製鋼所(神戸市中央区)は10日、自社の高機能抗菌めっき技術「ケニファイン」が新型コロナウイルスの感染力を低下させる効果があることを確認した、と発表した。ステンレス鋼にめっき処理したところ、感染力が平均で千分の1程度に減ったという。
ケニファインは、神鋼が20年前に独自開発しためっき技術で、抗菌作用があるニッケルを使う。第三者機関に依頼し、コロナウイルスを含む液に2種類のステンレス鋼を漬ける比較試験を3回行った。96時間後に測定したところ、めっき処理をしたステンレス鋼は未処理のステンレスに比べ、感染性を持つウイルス量が35分の1から3200分の1に低下したという。
ケニファインは、スマートフォンや電車のつり革、エレベーターのボタンなどに幅広く使われている。国内9社に技術を供与する神鋼は「広く応用してもらうため、複数の検証を継続する」としている。(大島光貴)
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