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創設100年の節目「恥ずかしい話」 理事長陳謝

2021.03.06
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会見で組合長らの解職を説明する山口一史理事長=6日午後、神戸市東灘区住吉東町4(撮影・坂井萌香)

会見で組合長らの解職を説明する山口一史理事長=6日午後、神戸市東灘区住吉東町4(撮影・坂井萌香)

 20回以上のゴルフ接待を受けたことが明らかとなり、木田克也組合長(64)ら2人を解職した生活協同組合コープこうべ(神戸市東灘区)。山口一史理事長(79)は6日の会見で「生協人は清廉潔白が大前提。応えられない人はふさわしくない」と謝罪した。総務省幹部らの受けた高額接待が問題となる中、日本最大級の生協は内規に違反した経営トップの倫理性を問い、解職に踏み切った。

 理事会は5日、全会一致で2人の解職を決定。山口理事長は会見で「恥ずかしい話」「組合員さんに申し訳ない」と繰り返し、今年で創設100年の節目に起きた不祥事を陳謝した。

 生協は民間組織で、総務省の接待問題のように利害関係者からの接待に違法性はない。それでも役員には高い倫理性が求められ、2003~06年にかけて定めた役員内規では、ゴルフ接待は事前に申請してプレー代を支払う▽会食への出席は主催する場合も含めて届け出る-ことを決めた。

 木田氏らの違反について、山口氏は「内規はトップのそうした行為を想定していなかった」と唇をかみ、法令順守を組合員に約束できる制度を設けるとした。

 生協の組合長は株式会社の社長に相当し、業務執行の全てを担うトップだ。企業の取締役に当たる理事の任免は、毎年6月に神戸市内で開く総代会(株主総会に相当)の承認が必要になる。

 コープこうべでは04年、元職員と取引先の食肉加工会社による架空取引が発覚。伝票を偽造して代金をだまし取ったとして、元職員が詐欺罪で有罪判決を受けたほか、06年には元職員の上司だった役員への不正入金が発覚した。こうした経験をもとに作り上げた内規をトップ自らが破った結果となった。

 100年前に神戸で産声を上げたコープこうべは、171万人の組合員を擁する生協に成長した。山口氏は会見の終盤に「組合員に説明して許しを請いたい。これなしに創設100年はありえない」と言い切った。(高見雄樹、横田良平、赤松沙和)

      ◇     ◇

 6日に会見した山口一史・コープこうべ理事長の主なやりとりは次の通り。

 -発覚の経緯は。

 「昨年12月、内部通報があった。2人が禁止されているゴルフに行っているようだ、調べてほしいというもの」

 -2人に内規違反との認識はあったのか。

 「あったと思う。経営者だから自分が定めたものを知らないわけはない」

 -率直な思いは。

 「残念で仕方ない。なぜこんなことが起こるのか。組合員に合わす顔がない」

 -見抜く制度はなかったのか。

 「内規はあるが、トップの違反を想定していない。外部の専門家に加わってもらい、コンプライアンス(法令順守)を見直す」

 -ゴルフでゆがんだ取引はなかったか。

 「調べた範囲ではない。(2人が)現場に指示をした事実もない」