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川重で潜水艦「とうりゅう」引き渡し式

2021.03.24
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防衛省に引き渡された潜水艦「とうりゅう」=神戸市中央区東川崎町2

防衛省に引き渡された潜水艦「とうりゅう」=神戸市中央区東川崎町2

 川崎重工業神戸工場(神戸市中央区)で24日、防衛省向け潜水艦「とうりゅう」の引き渡し式があった。運動性能が高い「そうりゅう」型の12隻目で、同型の最後の艦となる。海上自衛隊第6潜水隊(神奈川県横須賀市)に配備される。

 全長84メートル、幅9・1メートル、高さ10・3メートルで65人が乗り込む。建造費は約690億円。

 従来の鉛電池に代わってリチウムイオン電池を採用して、より長い時間、水中での航行を可能に。敵から探知されにくくするステルス性能も向上させた。艦名は、海自内で募集して決めており、加東市を流れる加古川の名勝「闘竜灘」が由来という。

 式には関係者約220人が出席した。川重の橋本康彦社長が中山泰秀防衛副大臣に引き渡し書を手渡し、乗員が艦上に整列して自衛艦旗を掲げた。

 同工場での潜水艦建造は戦後29隻目。川重はさらに2隻を受注しており、次に進水する艦からは、海自最大の最新鋭「たいげい」型になる。(中務庸子)