経済
神鋼鋼線工業 経常利益5年後倍増 耐震分野など強化 中期計画
神鋼鋼線工業(兵庫県尼崎市)は11日、新たな中期経営計画(2022年3月期~26年3月期)を発表した。新事業への挑戦や省人化などによる競争力強化で、目標年次の売上高を315億円(22年3月期予想比5%増)に、経常利益を16億円(同2・3倍)にそれぞれ引き上げる。
現状は経常利益の大半を特殊鋼線で稼ぐが、鋼索とエンジニアリングでも収益拡大を目指す。鋼索関連でエレベーター、クレーンで需要増が見込める海外市場に注力。エンジニアリングではメンテナンスや耐震分野を強化する。
同時に発表した21年3月期連結決算は、新型コロナウイルス禍で自動車に使われる弁ばね用の鋼線や土木・建設用のロープなどが低迷。20年11月時点で純損益の赤字を予想したが、雇用調整助成金を利益計上したことなどで黒字を確保した。(森 信弘)