経済
初夏の香り、梅酒仕込み「巣ごもり」で人気 神戸の白鶴酒造
清酒大手の白鶴酒造(神戸市東灘区)がこのほど、紀州産の梅を使った梅酒の仕込みを始めた。夏ごろに実を引き上げて熟成させ、来春以降に販売する。
灘五郷の蔵元は、梅の収穫期となる5月下旬から、清酒の寒造りを終えた後のタンクを活用して梅酒を仕込む。
同社は、新型コロナウイルス禍による「巣ごもり需要」などで、国内外とも梅酒の売れ行きが好調。今年は、昨年の約2・5倍に当たる46万8千リットルを仕込むという。原料は「青いダイヤ」と呼ばれる古城(ごじろ)梅6トンと、完熟で香り高い南高梅150トンを使う。
蔵では、収穫したての古城梅を従業員らが専用の機械で洗い、醸造アルコールと液糖が入ったタンクに次々と漬け込んだ。
岡本隆志工場長(52)は「昨年は梅の不作で仕込みも少なかったが、今年はたくさんできる。おいしい梅酒を造りたい」と話した。(赤松沙和)