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但馬空港、コロナ禍で利用率過去最低に 20年度

2021.05.27
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但馬空港=兵庫県豊岡市岩井字河谷

但馬空港=兵庫県豊岡市岩井字河谷

神戸新聞NEXT

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 但馬空港(兵庫県豊岡市岩井)の2020年度の利用率は30・9%と、前年度の65・2%から半減し、1994年度の開港以来最低を記録した。新型コロナウイルス感染拡大の影響が大きく、利用者数も約1万5700人と前年度比6割の大幅減で、過去3番目に少なかった。このほど但馬空港推進協議会(事務局・但馬広域行政事務組合)が発表した。(石川 翠)

 但馬空港は1994年5月に開港し、現在、日本エアコミューターが、大阪(伊丹)空港との間で、プロペラ機を1日2往復させている。18年度からは、旧型機よりも12席多い48席の新型機が就航している。

 同協議会によると、20年度の利用者数は1万5648人で、前年度の4万559人から2万4911人減った。新型コロナに伴う緊急事態宣言の発令で、4月は前年同月比82%減の627人、5月は同91%減の366人まで落ち込んだ。一時的に落ち着いた9~11月と、2度目の緊急事態宣言が解除された3月を除く8カ月については、全て前年同月の半数を下回った。

 さらに、全国的な移動需要の低下に伴って5月7日~7月16日には夕方便、21年2月1日~3月11日には朝便が運休され、1往復となったことが利用者の減少に拍車をかけた。利用者数は1往復のみだった開港年の1994年度、95年度に次ぎ3番目に少なかった。

 また、利用率は近年60%以上を維持していたが、今回は30・9%と大幅に低下。これまで最低だった95年度(43・7%)を下回り、過去最低となった。

 同協議会は今春、お得な情報などをメールマガジンで配信する「コウノトリ但馬空港サポートクラブ」を開設。高柳光昭事務局長は「今は利用を呼び掛けるPRはできないが、空港への関心を維持し、高めていくことで、コロナが落ち着いた後の利用につなげていきたい」としている。

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