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買い物かごやカート自動除菌 神戸で実証実験、実用化検討へ 神戸大とイオンリテール

2021.06.04
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装置内部の蛍光ランプから紫外線を照射し、低濃度オゾンを含む空気を吹き付ける=神戸市北区上津台8、イオン神戸北店

装置内部の蛍光ランプから紫外線を照射し、低濃度オゾンを含む空気を吹き付ける=神戸市北区上津台8、イオン神戸北店

買い物かごやカート向けの除菌・抗ウイルス装置を前にする神戸大の長廣剛特命教授=神戸市北区上津台8、イオン神戸北店

買い物かごやカート向けの除菌・抗ウイルス装置を前にする神戸大の長廣剛特命教授=神戸市北区上津台8、イオン神戸北店

 神戸大とイオンリテール(千葉市)は3日、買い物かごとカート用の自動除菌・抗ウイルスシステムを共同開発し、ウイルス不活化の効果を確認したと発表した。イオン神戸北店(神戸市北区)に設置して実証した。新型コロナウイルスにも対応できそうといい、実用化を検討する。

 神大の長廣剛特命教授と同社は、空調システムなどを共同研究しており、コロナ禍の買い物客の不安を除こうと手を携えた。

 菌やウイルスが紫外線、オゾンに触れると死滅する原理を応用した。冷陰極蛍光ランプから紫外線を照射するとともに、人体に影響しない低濃度オゾンイオンの空気を噴射する。

 かご用の装置は高さ約1・3メートル、幅約90センチ、奥行き約50センチで、店の出入り口近くに設置した。かごを積み重ねて入れると5秒で最大100個を処理できる。カート用は置き場近くの壁の穴から、オゾンイオンの空気を30秒吹き付ける。

 それぞれ表面に付着した菌やウイルスを除去できるといい、従業員は毎日の消毒作業が軽減され、顧客は消毒の有無を気にせずに利用しやすい。

 4月下旬から実験し、営業終了後にかごとカートの菌の繁殖状況を調べたところ除菌効果が見られた。除菌できればウイルスも不活化されるため、両方の効果が実証されたという。

 処理時間短縮など、さらなる改良も視野に入れる。長廣特命教授は「不特定多数が出入りする開放空間のウイルス不活化は、世界的にも珍しい。コスト面など課題も多いが、より簡素な構造にして製品化を目指したい」としている。(横田良平)