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高齢者「虚弱」予防へ バスガイドらサポーター就任 神姫バス

2021.06.26
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フレイル予防の活動をPRする神姫バスの長尾真社長(中央)とバスガイドたち=姫路市西駅前町

フレイル予防の活動をPRする神姫バスの長尾真社長(中央)とバスガイドたち=姫路市西駅前町

フレイル予防の模擬教室で、バスガイドがグループ会社社員らに体操を指導した=姫路市西駅前町

フレイル予防の模擬教室で、バスガイドがグループ会社社員らに体操を指導した=姫路市西駅前町

 高齢者の筋力や認知機能が低下する「フレイル」(虚弱)の予防に向け、神姫バス(兵庫県姫路市)は25日、バスガイドらグループ従業員が支援する「フレイル予防サポーター」制度を始めたと発表した。森林をゆっくり歩くバスツアー、体のためになる知識や体操の出前教室などを企画し、地域福祉の向上に一役買うとともに、新たなバス需要の喚起につなげる。(大盛周平)

 公益社団法人地域医療振興協会ヘルスプロモーション研究センター(東京)によると、フレイル予防のポイントは、しっかり食べて栄養を良好に保つ▽体を動かして体力を維持する▽地域社会との交流を保つ-ことなどという。

 グループの従業員14人は今年2~3月、同協会の監修で、予防につながる栄養の取り方、運動の方法などをオンラインで受講し、協会の認定を受けて初代サポーターとなった。

 メンバーは学んだ内容を生かして9月、グループの神姫観光のバスツアー「宍粟森林セラピーで癒す」を実施する。車内で知識を伝えるほか、宍粟市内のウオーキング、栄養に配慮した地元食材の昼食などを楽しんでもらう。

 このほか、予防サポーターを地域の教室に派遣したり、近場で旅を楽しむ「マイクロツーリズム」の旅行企画に生かしたりと、活動の幅を広げる。メンバーはバスガイドを中心に順次増やすという。

 サポーターに就いた神姫観光のバスガイド徳永純子さんは「新たな知識を得られたことでお客さまと話せる内容が広がり、楽しい場を築くきっかけにできそう」と意気込む。

 神姫バスの長尾真社長は「ツアーや食事会を企画して、地域の皆さんを元気づけたい。交通事業者としてだけでなく、地域の暮らしを支援する企業でありたい」と話していた。

 9月のツアーは、12、26日=神戸・三宮発明石経由▽17日=三木発社、福崎経由▽19日=姫路発-の4本で、19、26日分は既にキャンセル待ちの人気という。大人1人7980円。神姫観光コールセンターTEL0570・057011