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国産マッチ最大手・日東社とテニススクール最大手・ノアが持ち株会社設立し上場へ

2021.07.30
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東京プロマーケット上場と直営スクールの開設加速を目指す大西雅之社長=姫路市東山

東京プロマーケット上場と直営スクールの開設加速を目指す大西雅之社長=姫路市東山

日東社の新工場建設予定地=姫路市東山

日東社の新工場建設予定地=姫路市東山

 国産マッチ最大手の日東社(兵庫県姫路市)とテニススクール最大手のノアインドアステージ(同)が、持ち株会社を共同で設立し、来年秋をめどに、東京証券取引所が運営する市場「東京プロマーケット」への上場を目指す。両社のトップを務める大西雅之社長が明らかにした。同市場への上場が実現すれば、兵庫県内企業では初とみられる。(段 貴則)

 ノアは、日東社が工場跡地にテニススクールを開設したのが発祥。両社がぶらさがる持ち株会社は、知名度が高い「ノア」を含む社名とする方向で検討する。

 東京プロは、東証が運営する市場の一つで、48社(27日現在)が上場。東証1部など他の東証の市場は誰でも株を取引できるが、東京プロでの売買はプロ(主に企業)に限られる。

 上場基準が他の市場よりも柔軟で、上場時に株を手放す必要がなく、経営の支配権を維持したまま上場が可能という。さらに、上場企業としての信用力や知名度の向上も期待できる。

 大西社長は「同族で堅実に経営する企業にとって、東京プロへの上場は、株を手放して創業者利益を求めず、株主構成を変えずに事業拡大を目指せるメリットがある」と指摘する。

 ノアは上場効果を生かし、東京や名古屋、関西など大都市部で直営テニススクールの開設を加速させる。生徒やコーチが通いやすい「駅近」の好立地に進出し、全国に28ある直営スクール数を、今後10年で50にまで増やす。

 才能のある子どもの育成に特化したアカデミー事業も強化する。現在、8校あるアカデミーを3年以内に2桁にしたい考えだ。

 大西社長は「世界で戦えるテニス選手になるには、定期的な海外遠征などが必要で家族の負担も大きい。私たちやテニス好きの企業経営者らがスポンサーとして支えつつ、子どもたちが憧れるトップ選手をノアのアカデミーから輩出したい」と話している。

■日東社はウエットティッシュ事業にも参入

 マッチ製造の日東社は、ウエットティッシュ事業に参入する。10億円を投じ、姫路市内に新工場を建設。来年から稼働を始め、初年度の売上高目標2億円を5年で2・5倍に引き上げる。

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、市場でウエットティッシュの引き合いが強いという。日東社は、保険会社など企業が販売促進用に配布する需要を見込む。

 同市東山の自社工場の隣接地に土地を取得した。大西雅之社長は「工場完成後に建て増しし、事業を拡大させたい」と話している。

【日東社】1900(明治33)年、マッチ箱の製造を始め、23年にマッチ製造会社を設立。ポケットティッシュやマスクなど広告・販売促進向けの商品も手掛ける。80年、ノアインドアステージの前身を設立するなど経営の多角化も進めた。従業員数100人(2021年3月期)。

【ノアインドアステージ】1980年、姫路テニスクラブとして設立。関西や関東を中心にテニススクールを運営し、生徒数は約3万5千人。ジュニア選手を育成強化するアカデミー校も構える。売上高49億4千万円、従業員数909人(2021年3月期)。