経済
神戸市内のホテル 夏休みの集客回復へ知恵 朝ステーキ、家族向け設備充実…
兵庫県内の宿泊施設が、夏休みの集客増をうかがうサービスを次々に打ち出している。新型コロナ禍を受けた国の支援事業「Go To トラベル」は昨年12月下旬から停止したまま。東京五輪関連の訪日客も期待できない状況だが、県内ではまん延防止等重点措置の解除が決まるなどプラス材料も出てきた。感染拡大以降、神戸市内のホテルも苦境が続いており、朝の時間を楽しむプランや家族連れ用の設備を充実させるなど、書き入れ時の復活に向けて知恵を絞る。(大盛周平)
観光庁によると、国内宿泊施設の客室稼働率は昨年5月、13・2%に落ち込んだ。しかし、夏に「Go To トラベル」が始まったこともあり、11月には45・3%まで戻った。県内でも約5割に回復した。
一方、「Go To」の停止後は再び減少に転じ、緊急事態宣言などもあって低調が続いている。「Go To」の再開は決まっていない。ただここに来て、ワクチン接種が始まるなどの動きもみられ、県内のホテル関係者は「とにかくできることをするしかない」と前を向く。
■早朝ランニングも
神戸メリケンパークオリエンタルホテル(神戸市中央区)は、夜景の陰に隠れがちな「神戸の朝」に着目し、その名も「神朝(かみあさ)プラン」を企画した。
普段は立ち入れない最上階バルコニーで神戸港を見渡しながらの早朝ヨガや、人気映画の舞台にもなった市街地を巡るランニングコースを提案する。
本来はランチとディナー営業のステーキハウスで、1日2組4人限定で朝食を振る舞うプランもあり、低脂肪高タンパクの赤身ステーキの「朝鉄板」などが楽しめる。
「海辺の日差しや船が出航する姿など、神戸は朝も美しい。新たな魅力を伝えたい」と担当者。主に8、9月の提供で、一部は既に予約を始めた。
家族向けサービスとしては、ホテルオークラ神戸(同)が初めて、既存のテニスコート2面のうち1面を宿泊客の子どもたちが遊ぶスペースに変更し、三輪車や小さな跳躍器具などの遊具を用意する。
■感染対策徹底
季節定番のプールは、ホテルごとに宿泊客限定や事前予約制とするなど、感染対策を徹底して運営する。神戸ポートピアホテル(同)は16日~8月末、日中に加えてナイトプールも予約制で開催する。
利用客に安心してもらうため、従業員のワクチン接種も進めている。ホテルオークラ神戸と神戸メリケンパークオリエンタルホテルは、職場接種を共同で申請し、今月5日に始めた。両ホテルは「『夏休みに行ってみたい』と思ってもらえる環境を整えて、PRしたい」と声をそろえる。
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