経済
ケンミン「焼ビーフンを青果売り場に」 野菜メーカーとタッグ、レシピ動画も紹介
ケンミン食品(神戸市中央区)は、野菜メーカーと連携し、看板商品の焼ビーフンを青果売り場に並べてもらうための企画開発に力を入れている。カット野菜とレンジで調理するタイプを投入したほか、野菜と合わせるレシピ動画の紹介に取り組む。乾製品売り場で扱われるケースが多いが、PRの場を広げて、新たな需要を掘り起こす。(赤松沙和)
同社の調査によると、消費者が献立を決めるのは、スーパー入り口付近の生鮮売り場周辺を通るタイミングが多いという。米を原料とするビーフンは、野菜のうまみを吸収しておいしくなることから、一緒に並べれば魅力を分かりやすく伝えられると考えた。
今年3月、神明ホールディングス(同)子会社で、カット野菜メーカーの「名水美人ファクトリー」(大分県)と提携した。
炒め物用のカット野菜とレンジで調理する新商品「ベジビーフン」を開発し、同社のサポートを受け、西日本のスーパーの野菜売り場などで販売を伸ばしている。
秋からは東日本でも販売し、9月には生のカット野菜をトッピングするだけの「サラダフォー」も売り出す。カット野菜市場はここ10年で約3倍に拡大しており、提案を通じてさらなる消費増を促す。
6月からは、豆苗(とうみょう)の国内生産大手「村上農園」(広島市)とも手を携える。8月中旬ごろまでビーフンを豆苗売り場に並べてもらい、広告のQRコードや、動画投稿サイト「ユーチューブ」で栄養たっぷりのビーフンのレシピを紹介している。
ケンミンの担当者は「『ビーフンは乾製品コーナーで』というこれまでの商習慣を変えられたら。野菜=ビーフンのイメージを定着させたい」と話している。



















