ひょうご経済プラスTOP 経済 「二酸化塩素で3カ月間ウイルス除去」空間除菌剤、売上高5倍 クレベリン開発者が起業

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「二酸化塩素で3カ月間ウイルス除去」空間除菌剤、売上高5倍 クレベリン開発者が起業

2021.08.14
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空間除菌剤を開発したCLO2Labの安部幸治社長(右)と販売支援を行うWIN・TECの濱本洋一社長=西宮市松生町供)

空間除菌剤を開発したCLO2Labの安部幸治社長(右)と販売支援を行うWIN・TECの濱本洋一社長=西宮市松生町供)

CLO2Labが開発した「OXIDER(オキサイダー)」(同社提供)

CLO2Labが開発した「OXIDER(オキサイダー)」(同社提供)

 ウイルスや菌の除去、消臭効果があるという二酸化塩素を研究する「CLO2Lab(シーエルオーツーラボ)」(兵庫県西宮市)が空間除菌剤を製造販売し、注目を集めている。大幸薬品の人気製品を開発して退社後、自ら起業した社長が、即効性と快適性、持続性を高めて使いやすくした。(塩津あかね)

 製品名は「OXIDER(オキサイダー)」。二酸化塩素は変質しやすいが、最適な濃度で安定的に拡散させる技術を編み出した。使用時の強いにおいを抑え、3カ月程度の除菌効果をもたらす。

 CLO2Labの安部幸治社長(66)はかつて、大幸薬品のウイルス除去製品「クレベリン」を開発した経歴を持つ。

 神戸商船大(現神戸大)で船のエンジンについて学んだ後、父が経営する印刷会社で働き始めた。そこである日、営業マンが持ち帰った二酸化塩素と出合い、「誰でも簡単に使えるようにしたい」と研究にのめり込んだ。

 別会社を設立して1996年、二酸化塩素の空間除菌剤を製品化した。会社は2006年に大幸薬品に吸収合併され、同社専務に就いてクレベリンをヒット商品に育て上げ、09年に退社した。

 その後も、二酸化塩素の製品の研究を続けて、ガスの発生速度や濃度を制御する技術で新たに特許を取得し、18年に自社製品化にこぎ着けた。新型コロナウイルス禍を受け、オキサイダーの21年2月期の売上高は前期比5倍に膨らんだという。

 海外展開も視野に入れ、台湾とインドで特許を取得し、欧米やオーストラリアで出願している。山口県の自社工場で製造して輸出するが、将来は現地企業に技術供与する構想を描く。

 兵庫県内では、神姫バス(姫路市)が昨年10月から高速バスや路線バスに設置を始め、現在約280台に導入している。

 置き型やスプレーなどがあり、置き型は180グラム(13畳用)1980円、320グラム(20畳用)2750円など。大手ドラッグストアや家電量販店で取り扱っている。

 製品の種類を増やし、ホームセンターなどにも販路を広げたい考えで、安部社長は「今後は病院などと実証実験を行い、家庭での必需品となるような製品に育てたい」と話している。

 CLO2LabTEL0798・56・9623