経済
環境に優しい日本酒「環」発売 バイオガスの副産物で山田錦栽培 兵庫の農家と蔵元
兵庫県内の農家と蔵元が手を携え、資源循環を進めて環境負荷低減を目指す日本酒「地エネの酒 環(めぐる)」の販売が22日、始まった。神戸阪急(神戸市中央区)では同日夕方までに約60本が売れるなど、好調なスタートを切った。
「地エネと環境の地域デザイン協議会」(事務局・神戸新聞社)の日本酒分科会のプロジェクト。
食品残さや家畜のふん尿からバイオガスを作る際の副産物「消化液」で育てた酒米・山田錦を使い、「播州一献」の山陽盃酒造(宍粟市)▽「盛典」の岡田本家(加古川市)▽富久錦(加西市)▽「福寿」の神戸酒心館(神戸市東灘区)-の4社が、純米酒と純米吟醸酒を醸した。
神戸阪急を訪れて商品を知り、購入したという洲本市の60代女性は「家で味わい、家族と環境について考えたい」と話した。
富久錦の担当者は「SDGs(持続可能な開発目標)の取り組み、同志とのつながりをさらに広げたい」と意気込んだ。
いずれも720ミリリットル入り、2200円。神戸阪急は28日まで特設会場で販売する。県内の他の百貨店や酒販店でも購入できる。(赤松沙和)