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コープこうべ 牛の「ふん尿」燃料のバイオガス発電所を開設 兵庫・多可町

2021.10.18
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箸荷牧場から出る牛のふん尿をメタンガスにする発電所=兵庫県多可町加美区箸荷

箸荷牧場から出る牛のふん尿をメタンガスにする発電所=兵庫県多可町加美区箸荷

 生活協同組合コープこうべ(神戸市東灘区)は18日、兵庫県多可町に完成した牛のふん尿を燃料とする「箸荷バイオガス発電所」を公開した。同生協は電力小売り事業を手掛けており、新たな電源として2021年度中に供給を始める。発電過程の副産物として液状堆肥が得られることから、周辺の農家に提供して資源循環につなげる。

 コープこうべの電力小売り事業「コープでんき」は17年に始まり、今年9月末時点で約4万1200人が利用する。電源構成は天然ガス70%、再生可能エネルギー30%で、県内などの太陽光や小水力、バイオマス施設から調達している。箸荷は45カ所目で、初めてのバイオガス発電所となった。

 発電所の近くに立地する箸荷牧場とタッグを組む。同牧場は1966年設立で、同町内で乳牛約500頭を飼育している。

 発電所の約5千平方メートルの敷地に、牛のふん尿を発酵させてメタンガスを生成する発酵槽を設置し、ガスを発電機に送り込む。

 1日25~30トンのふん尿から、一般家庭約200世帯分の年間消費電力に当たる年約73万4400キロワット時を発電する。

 発酵後のふん尿からは、液状堆肥「消化液」が年8千立方メートル得られるといい、稲作や乳牛の餌となる牧草の栽培などに使ってもらう。

 箸荷牧場の今中克憲社長(43)は「ふん尿処理の手間が省けて、コストが抑えられる。消化液の利用も広めたい」。コープこうべは「組合員と一緒にコンセントの先にある課題を考える場所にしたい」としている。(大盛周平)