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病院内で自律走行ロボットの実証実験 試験管を搬送

2021.10.26
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エレベーターのボタンを押すなどの操作が可能なアーム付きロボット(川崎重工業提供)

エレベーターのボタンを押すなどの操作が可能なアーム付きロボット(川崎重工業提供)

第1段階で使用する搬送ロボット。後方の荷台に患者の検体を積み込む(川崎重工業提供)

第1段階で使用する搬送ロボット。後方の荷台に患者の検体を積み込む(川崎重工業提供)

 川崎重工業(神戸市中央区)と藤田医科大(愛知県豊明市)は26日、自律走行ロボットを使い、病院内で物資搬送の実証実験を始めたと発表した。高齢化で患者数が増加する中、新技術を活用して医療従事者の負担を軽減し、より高い医療サービスを提供する「スマートホスピタル」の実現を目指す。(中務庸子)

 実験は3段階に分けて実施する。まずは31日まで検体の運搬に挑む。使用するのは幅60センチ、奥行き70センチ、高さ1メートルの搬送ロボット。あらかじめ院内地図が登録されており、センサーなどで周囲の安全を確認しながら自律走行できる。

 藤田医大病院の病棟6階で患者の血液や尿が入った試験管をロボット後方の荷台に積み込み、1階の検査室まで運ばせる。ロボットの呼び出しや搬送指示は専用のアプリを使い、エレベーターの操作は人が介添えする。

 第2段階は2022年1月ごろに行い、アーム付きロボットを使用して、エレベーターも自動で乗り降りできるようにする。検体だけでなく、カルテなどの書類も運ぶ。

 第3段階は、アーム付きロボットを病院側のシステムと連動させ、医療機器や食事の運搬などに取り組む。同年4月の実施を目指すという。

 藤田医大は、川重とシスメックス、メディカロイドが共同開発した新型コロナウイルス感染症の自動PCR検査ロボットシステムを活用するなどしており、今年8月には川重と包括連携協定を結んでいる。

 この日、オンライン会見した川重の石田正俊・社長直轄プロジェクト本部長は「実験で課題を抽出し、改善を重ねたい」と強調。同病院の白木良一病院長は「人の手の温かさを大事にしながら、新技術を使って新しい病院の機能を開拓する」と話した。