ひょうご経済プラスTOP 経済 「何の問題もない」関西スーパー H2Oとの経営統合可決、正当性を強調

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「何の問題もない」関西スーパー H2Oとの経営統合可決、正当性を強調

2021.11.10
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報道陣の質問に答える関西スーパーの福谷耕治社長=大阪取引所(撮影・大盛周平)

報道陣の質問に答える関西スーパーの福谷耕治社長=大阪取引所(撮影・大盛周平)

 関西スーパーマーケット(兵庫県伊丹市)の福谷耕治社長は10日、エイチ・ツー・オー(H2O)リテイリンググループとの経営統合を可決した臨時株主総会の集計に関して「何の問題もない」との見解を示した。第3位株主のオーケー(横浜市)が統合差し止めの仮処分を申請したが「棄権票を賛成票に変えたということはない。司法の場で粛々と適法性を説明する」と、正当性を強調した。(横田良平)

 同日、大阪市内であった2021年9月中間連結決算の記者会見で述べた。

 総会検査役を務めた弁護士の報告書によると、検査役はいったん「統合案否決」の集計通知を受け取った。その後の集計中、株主の1人が自身の投票の取り扱いを確認したいと申し出た。事前に賛成票を投じていたが、当日もそれが有効と思い、「棄権」に当たる白票を投じたという。関西スーパーは検査役同席の下、株主の意思を確認して賛成票と取り扱い、統合案は可決された。

 オーケーはこの集計過程で「結果が恣意的にゆがめられた」とし、統合に向けた株式交換契約の差し止めを神戸地裁に申請した。

 福谷氏はオーケーの疑義に絡み「当社の主張について、著名な法律家からも合法との見解をいただいている。取り扱いに一点の曇りもない」「賛成(との算入)に自信を持っている」と主張。ただ、統合案否決を通知されてから賛成票扱いにしたとの見方も浮上しており、集計の詳細な時系列などに関する質問には「重要な論点。司法の場で明らかにする」と言及を避けた。

 このほか、H2O傘下のイズミヤ、阪急オアシスとの統合に関しては5年計画で融合を図るとした。福谷氏は「関西の市場で支持される地域1番店の店づくりを愚直に進めたい」と語った。