経済
経営統合可決「対応に一点の曇りもない」関西スーパー社長一問一答
関西スーパーマーケット(兵庫県伊丹市)の福谷耕治社長は10日、大阪市内で開いた2021年9月中間連結決算発表の席上、エイチ・ツー・オー(H2O)リテイリンググループとの経営統合を可決した臨時株主総会の運営を巡り、首都圏地盤のスーパー、オーケー(横浜市)が投票の集計に疑義を示していることについて、時に力を込めながら「対応に一点の曇りもない」と繰り返した。(まとめ・大盛周平)
福谷社長と報道陣との主なやりとりは次の通り。
-(H2Oとの株式交換契約を)差し止めるオーケーの仮処分請求の受け止めと反論は。
「われわれには裁判所から申立書は届いていないのでコメントは差し控えたいが、今回の総会の票のあり方について一点の曇りもありませんので、粛々と議決権行使書の内容について、裁判所で説明してまいりたい」
「実は、当方の主張について会社法の適法であるということを、法律家の中で有名な先生から関西スーパーの対応は合法であるという見解もいただいている。繰り返しになるが、一点の曇りもなく、全く問題はないと強く思っている」
-「棄権(白票のこと)」を「賛成」に変えたことを、社長自身は最終結果の発表前に知っていたか。
「棄権票を賛成票に変えたということはありません。ないです。ご存じの通り(事前に賛成票を送付し、会場では白票を投じた)株主からの申し出があり、賛成の意思表示が(会場でも)あったので、それをもって合法的に適切に対応した。だから反対票を賛成にしたということではない」
「(午後)3時前後に僅差のため、1時間程度の時間をいただきたいと休憩に入ったが、その株主は自分が投票したことは賛成票に当然なっていると思っておられるので、その確認を受付にされたのが3時半前後。最終的に議長である私が株主に報告する時をもって最終と言えるということをご理解いただければ」
-株主からの申し出があったことは、投票結果の発表前に知っていたか。
「その点は、既に司法の場に委ねられており、今、この(会見の)場での回答は控えさせていただく。われわれは粛々と正当性、合法性、適法性、公明正大性を説明させていただきたい」
-この株主から(白票の取り扱いに関する)相談があったことを、H2Oリテイリングに伝えたか。
「株主は相談ではなくて、自分の意思をもって賛成であるということの確認をされたという認識だ」
-それで、関西スーパーからH2Oには伝えてない?
「そういうことも含めて司法の場で明らかになってくるので、コメントを控える」
-株主の申し出がなかった場合はどう対応したのか。
「あくまでも仮定の話になってしまう」
-他の株主から同様の申し出の例はないか。
「申し出があったのはその株主。そういった論点も含めてこれから司法の場で、この場ではご容赦いただきたい」
-マークシート(方式の投票)で、何に時間がかかっていたのか。
「三井住友信託さんが、責任を持ってされた。内容についてわれわれが関知するということは、当日(の関知)があるのかないのかも含めて大きな論点のポイントになるので、司法の場で精査をされることになるのでコメントは控える」
「われわれは否決(白票と同義)の票を賛成にしたわけではない。それはとんでもない話です。(会場の株主がマークシートの投票用紙を)回収ボックスに入れる時から株主の申し出は認識しているし、その点については検査役も同席しているし、一点の曇りもない。反対を賛成票にあたかも恣意的にしたということは全くないし、いったん否決されたものを賛成にしたということもないので、それ以上のことは、何度も申し上げているが司法の結果を待つ」
-オーケー側の主張では、総会検査役が書面で僅差の否決を確認したとあるが。
「結果という表現、何をもって『結果』としているのか。刻々と状況が変わってくるし、状況に合わせてプリントアウトされたものもあるし、それも一つの表現的には『結果』になる。その時点で今、指摘しておられることが事実であれば、データ処理の中で、今回の最終の結果という表現ではなくて、その時点の精査を繰り返ししている時点での結果ということを、おっしゃっていると理解している」
「否決が決定していることから、賛成にひるがえっていくような言動があったのかなかったのか-についても、司法の場で時系列のことは詳しく精査をされる」
-総会検査役がどこまで立ち会ったのか。
「その話はすごく大きなポイントで、コメントは差し控えさせていただく。重要性が高いという認識はしているので理解していただきたい」



















