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関西スーパーとH2Oの統合差し止め 神戸地裁が仮処分 オーケーの申し立て認める

2021.11.22
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関西スーパーマーケットの本社。左側は中央店(1号店)=2019年、伊丹市中央5

関西スーパーマーケットの本社。左側は中央店(1号店)=2019年、伊丹市中央5

 エイチ・ツー・オー(H2O)リテイリンググループとの経営統合案を可決した関西スーパーマーケット(兵庫県伊丹市)の臨時株主総会を巡り、神戸地裁は22日、統合手続きを差し止める仮処分を決定した。第3位株主の食品スーパー、オーケー(横浜市)の申し立てを認め、株主総会の運営に「法令違反または著しい不公正がある」と判断した。両社による「争奪戦」の先行きは見通せなくなった。

 統合に向け12月に予定されていたH2O傘下企業と関西スーパーとの株式交換はいったん差し止められる。オーケーは最終的な司法判断を踏まえ、一度取り下げた関西スーパーへの株式公開買い付け(TOB)を提案し直し、再び買収に乗り出す方針。

 10月29日の臨時株主総会では、必要な株主の賛成を0・01ポイント上回る僅差でH2Oとの統合案が可決された。その際、株主1人の投じた白票を本人の申し出により賛成として集計したことについて、オーケーが疑義を唱え、11月9日に仮処分を申し立てた。票の扱いの変更がなければ、否決だったと主張していた。

 決定で地裁は、今回の株主総会では用紙を用いた投票以外で議決権を行使できないとした上で、「記入しないまま投票用紙を回収箱に入れた行為は『棄権』としか解することができない」と指摘。関西スーパーは投票用紙以外の事情を考慮し、「棄権」を投票後に「賛成」として取り扱っており、決議方法が会社法に抵触するとの判断を示した。

 こうした決議で承認されたH2Oと関西スーパーの株式交換は、オーケーら株主に株式保有率の低下という不利益を与え、仮の差し止めをしなければ回復しがたい損害になる恐れがあると結論づけ、オーケーの申し立てを聞き入れた。

 オーケーは「司法の良識ある判断が示されたものと受け止めている」とコメントした。関西スーパーは「当社の主張が認められなかったことは誠に遺憾」とし、地裁に異議を申し立てる意向を示した。