経済
10月に米ワシントン地下鉄で脱線事故 車両製造の川重社長 「われわれの瑕疵見つかっていない」
川崎重工業(神戸市中央区)の橋本康彦社長は20日、神戸新聞社のインタビューに応じ、米ワシントン首都圏の地下鉄で起きた川重製車両の脱線事故について、「現時点でわれわれの瑕疵は何一つ見つかっていない」との認識を明らかにした。
事故は10月12日に発生、ワシントン首都圏交通局は同18日以降、川重製車両の運用を取りやめた。
事故が起きた「7000系」は同地下鉄の最新型式の車両で、2015年に営業運転を始めた。
運輸安全委員会などが事故原因を調査し、川重も調査に協力している。
同交通局は今月14日、川重製車両の営業運転を順次再開すると発表した。7000系計748両のうち、半分弱の運用が認められたという。
橋本社長は「事故後、(仕様や設計の)再評価を行っても欠点は見つかっていない。自分たちの対応を信じている」と強調。「しかるべき機関から早く適切な情報が発表され、事態が収束するよう願っている」と話した。(中務庸子)