ひょうご経済プラスTOP 経済 「経済しっかり回す年に」 神戸商工会議所会頭が新春会見 GoTo実施を要望  

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「経済しっかり回す年に」 神戸商工会議所会頭が新春会見 GoTo実施を要望  

2022.01.04
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コロナ対応や脱炭素など地域経済対策について話す神戸商工会議所の家次恒会頭(左から2人目)=神戸市中央区港島中町6、神戸商工会議所

コロナ対応や脱炭素など地域経済対策について話す神戸商工会議所の家次恒会頭(左から2人目)=神戸市中央区港島中町6、神戸商工会議所

神戸新聞NEXT

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 神戸商工会議所の家次恒(ひさし)会頭(シスメックス会長兼社長)は4日の新春会見で「2022年は、より経済をしっかり回す年になる」と述べた。新型コロナウイルスの新変異株オミクロン株の市中感染が拡大する中、重篤化しないとされる状況を踏まえ、政府の観光支援事業「Go To トラベル」についても「計画通りやるべきだ」とした。今年のキーワードには「コロナの克服」を挙げ、6人の副会頭も環境や経済に関するキーワードを示した。(高見雄樹)

 家次氏はオミクロン株について「油断は禁物だが、大きな心配は必要ないと思う。飲み薬ができて流れが少し変わるのでは」と発言。「パンデミック(世界的大流行)の終わりの始まりが来た」と語り、医療の補完体制と3回目のワクチン接種が順調に進めば克服できるとの見方を示した。

 神戸・三宮の都市基盤整備については、新神戸駅と神戸空港を結ぶ「南北アクセス」の重要性を強調。「新幹線と空港が近い立地は関西や日本の競争力を上げる。次世代のベネフィット(便益)につながるので、長期的な視点で取り組むべきだ」と述べた。

 11月には会頭2期目の任期満了を迎える。「慣例では2期で終わらせてもらえると期待している。まだ時間はあるので、次の体制を含めて関係者と相談したい」と話した。

 6人の副会頭にも今年のキーワードを聞いた。家次氏と同様にコロナ関連で「収束」を挙げたのは尾野俊二氏(みなと銀行特別顧問)。「社会全体が(サッカーの)オフサイドを恐れて前に行けていない」とし、早期収束で経済の収縮を防ぐ重要性を指摘した。

 尾山基(もとい)氏(アシックス会長)は「ESG(環境・社会・企業統治)を重視した考え方がさらに進む」と述べ、「これは(売り手、買い手、世間の)三方よしの考え方に他ならない」とした。森地高文氏(神鋼商事社長)は「イノベーション(技術革新)」を挙げ、電力などエネルギー分野でスタートアップ(新興企業)も含めた今後の展開に期待した。