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「アップルウオッチ」用ベルト 姫路の皮革メーカーが企画

2022.02.04
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「革の黒ダイヤ」と呼ばれる黒桟革で仕上げた腕用ベルト(坂本商店提供)

「革の黒ダイヤ」と呼ばれる黒桟革で仕上げた腕用ベルト(坂本商店提供)

1年かけて製造方法を研究した白い黒桟革をの腕用ベルト。女性客を意識した(坂本商店提供)

1年かけて製造方法を研究した白い黒桟革をの腕用ベルト。女性客を意識した(坂本商店提供)

 皮革メーカーの坂本商店(姫路市)は、牛革に漆塗りを施した「黒桟革」で、腕時計型端末「アップルウオッチ」用のベルトを企画した。新型コロナウイルス禍で商談が制限され、新規取引先の開拓が難しくなる中、自社商品の販売で知名度向上を狙う。

 アップルウオッチのベルトは、気分や場面によって簡単に付け替えられ、複数の種類を所有する人も多いという。購入頻度が高い点にも注目し、企画した。

 色は黒のほか、茶、緑、赤など全7色を用意。女性の需要を取り込もうと、新たに「白」も開発した。やや黄みがかった白漆は乾燥時間が短いと、色が濃く出てしまう。同社は、この問題を解消するために約1年かけて新たな手法を確立した。温度や湿度を工夫し、ゆっくりと乾かすことで、淡い上品な色合いに仕上げた。

 黒桟革は、独自の技術で革の凸部分だけに漆を重ねて塗る加工をしている。坂本商店は国内で唯一、原皮から一貫生産できる。主な用途は剣道防具の装飾だが、競技人口の減少で需要も縮小しており、約15年前からファッション業界にも販路を広げてきた。

 同社は2020年、販路開拓の一環で黒桟革の自社ブランド商品を発売した。第1弾として、ボディーバッグをクラウドファンディング(CF)サイトで販売したところ、1個8万円台の高価格帯だったが目標金額を15%上回る11個の注文を受けた。

 皮革は写真で魅力が伝わりにくく、展示会で実際に触って魅力を確かめてもらうことで納入先を増やしてきた。しかし、ここ2年間は国内外の展示会で中止が続いている。同社の革職人坂本悠さんは「コロナ禍を打ち破る一手になれば。ビジネスシーンなどで使ってほしい」と話している。

 ベルトは大と小の2サイズで、いずれも1万4850円(税、送料込み)。金具はウオッチ本体の色と合うよう、ゴールド▽シルバー▽ピンクゴールド▽ブラック-の4種類から選べる。4月1日までCFサイト「マクアケ」で販売。早期注文による割引もある。(中務庸子)