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JR西、一部路線の経営状況開示へ ローカル線の見直し検討、兵庫は6区間

2022.02.16
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 JR西日本の長谷川一明社長は16日の定例会見で、1キロ当たりの1日の平均乗客数「輸送密度」が、2千人に満たない路線の収支状況を4月にも開示する方針を示した。兵庫県内では6区間が該当する。新型コロナウイルス禍などによる経営環境の悪化を踏まえ、ローカル線の見直しを検討しており、関係自治体とバス転換なども含めて議論を本格化させる。

 長谷川社長は、2千人未満の路線について「鉄道が輸送モードとして最適と考えにくい」と説明。バスへの転換や、設備などを自治体が保有してJR西が運行する「上下分離方式」なども視野に議論するため、利用実態や収支状況が分かるデータを4月中にもホームページなどで公開するとした。

 JR西によると、開示対象はコロナ禍前の2019年度の輸送密度が2千人未満の区間。管内では17路線30区間、営業キロ全体の約3割を占める。兵庫県関連では、加古川線の西脇市-谷川▽山陰線の城崎温泉-浜坂、浜坂-鳥取▽姫新線の播磨新宮-上月、上月-津山▽播但線の和田山-寺前-が該当する。

 長谷川社長は「まずは実情と課題を地域と共有し、まちづくりに合わせた交通体系をともに模索したい」と述べた。(大盛周平)