経済
間伐材で循環型ロッジ 丹波市産利用、神戸の企業 アウトドア、災害時の避難先にも
消防設備の施工、保守点検などを手掛ける神防(こうぼう)社(神戸市中央区)は、兵庫県丹波市産の間伐材を利用したロッジ「KOBOhut(コボハット)」を同市内に建設し、販売を始めた。土砂災害を防ぐ里山保全と、災害時の避難先やワーケーション、アウトドア拠点としての活用を両立させる。(赤松沙和)
2008年設立で、21年10月期の売上高は約13億8千万円。従業員82人。森林整備を手掛ける丹波市の企業「森のわ」などと提携して、間伐材のロッジを建設した。
神防社が10年契約で販売し、買い手から受け取る金額から地主に家賃を支払う。ロッジは10年ほどで建て替えて、間伐のサイクルを循環させる。
里山に囲まれた同市青垣町の約2500平方メートルに、1棟のシングルタイプと2棟あるダブルタイプの計9カ所を整備した。
1棟は約10平方メートル。シャワーとトイレ、ロフト、流し台、たき火スペースなどを備え、それぞれに50平方メートル以上のデッキを設けた。
シングル638万円、ダブル1210万円。昨年10月に販売を始めて、これまでにシングルの2カ所が売れたという。
神戸市北区にショールームを開設し、見学や宿泊体験に対応している。神防社の担当者は「アウトドアで里山を守る新しい防災。ロッジの利用者と地域住民の交流にもつながれば」と話している。
見学無料。同社ホームページから予約できる。神防社(平日午前9時~午後5時)TEL078・241・3505