経済
コープこうべ、六甲アイランドの食品工場停止へ 300品目以上生産、組合唯一の生産拠点
生活協同組合コープこうべ(神戸市東灘区)は4日、唯一の直営生産拠点「六甲アイランド食品工場」(同区向洋町西2)を2025年3月末で稼働停止させると発表した。老朽化が進んだため。同生協のプライベートブランド(PB)商品約1800品目のうち、同工場は約400品目を生産しており、うち約360品目は順次生産を終える。地域で親しまれたPB商品の一部が店頭から消える。
同工場は1988年に本格稼働。パンや豆腐、麺類、菓子などを生産している。2020年度の出荷高は約87億2500万円。うち仕入れを除く生産分は約62億円で、93年度の約139億円から半減していた。
同工場で生産する約400品目のうち約40品目は、日本生活協同組合連合会(日生協)と共同で存続させ、残りは23年度以降順次、製造を終了。日生協のPB商品や食品メーカーなどの製品に置き換える予定だ。
存続を検討するPB商品は、食パン「熟成ロイヤル」や「なめらか絹とうふ」「神戸ハイカラメロンパン」などの売れ筋。「(日生協の)コープ商品として品質、味を可能な限り引き継ぐ」という。和菓子などは生産を終える方向という。
西田浩三常勤理事は「大正時代に始まった自己生産を継続したかったが、工場再建は収支が見通せない。共同開発に力を入れ、満足いく品ぞろえも実現したい」と話した。
勤務する子会社従業員276人は、希望者のグループ内転籍などを行う。工場の土地、建物は同組合の所有。稼働終了後の使途は未定という。(広岡磨璃)




















