ひょうご経済プラスTOP 経済 特産物も運びます 神姫バス、地域づくり加速へ新組織 都市と農村つなぐ路線網活用

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特産物も運びます 神姫バス、地域づくり加速へ新組織 都市と農村つなぐ路線網活用

2022.04.18
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「貨客混載」で人と野菜を運ぶ路線バス=三田市川除

「貨客混載」で人と野菜を運ぶ路線バス=三田市川除

 神姫バス(兵庫県姫路市)は18日、バス事業を軸として地域活性化に取り組む「地域事業本部」を新設したと発表した。新型コロナウイルス禍で乗客数が低迷する中、イベントなどの企画を強化して乗客の獲得や新たな収入源の確保を目指す。

 同事業本部は4月1日付で設置。農村部の農産物を都会の百貨店やスーパーに卸す事業を手掛ける「アグリ事業課」や、書写山ロープウェイ(同県姫路市)など公共施設の管理運営を手掛ける「公民連携事業課」など既存の関係4課を統括し、横の連携を強化する。本部長以下32人を配置した。

 同社は2020年度の連結売上高が前年度比20・9%減の356億6900万円に落ち込むなどコロナ禍で打撃を受け、新規事業の立ち上げを模索。21年度には、乗客と農産物を一緒にバスで都市部へ運ぶ「貨客混載」事業や、ウィズコロナ時代に合わせた高齢者向けのツアーなど新たな試みを始めている。

 同事業本部では、都市部と農村部をつなぐ路線網を生かした取り組みを加速させたい考えで、長尾真社長は「バス事業を基軸に、まちづくり、地域づくり企業への変革に取り組む」としている。(西井由比子)