経済
調理から配膳、掃除も全部ロボットで 川重が東京に実証レストラン
川崎重工業(神戸市中央区)は20日、自社のロボットによる調理や配膳を実証するレストラン「アイ・スケープ」を東京・羽田空港近くの複合施設「羽田イノベーションシティ」で開店した。カレーライスなどを提供しながらデータ収集や改良を重ね、ロボット技術で人手不足などを解決するサービスの事業化につなげる。
川重が同日開設した実証実験・研究開発拠点「フューチャーラボハネダ」内に設けた。一般客も利用でき、ロボットが働く新しい飲食の形を体験できる。
客はテーブル上のQRコードにスマートフォンをかざし、専用サイトで注文して決済する。調理場では、産業用ロボットがレトルト食品の湯煎や電子レンジでの加熱を行い、冷蔵庫からサラダも取り出しトレーに載せる。その後、明石工場(兵庫県明石市)で製造し、年度内の実用化を目指す2本腕の自走式ロボット「ニョッキー」がテーブルまで運ぶ。
メニューはカレーとミートソースパスタ、スープセットの3種で各1500円。飲み物の提供や食器の回収、ごみ捨てやテーブル拭きもロボットが行う。
新拠点には、川重が開発した最新の人型ロボットを置いたスペースも用意。スタートアップ(新興企業)や大学などにさまざまな実証に取り組んでもらう。
レストランの営業は午前11時~午後2時、同5時半~9時。同店TEL03・5579・7721
(大島光貴)