経済
工具ネット通販のモノタロウ 新設の物流拠点が稼働 同社最大、無人搬送ロボット800台導入 猪名川
工具インターネット通販最大手のMonotaRO(モノタロウ、兵庫県尼崎市)は、兵庫県猪名川町に新設した物流拠点を本格稼働した。在庫能力は約60万点と尼崎市の物流拠点の2倍で、同社最大規模。在庫用の棚を動かす小型無人搬送ロボットを約800台導入するなど効率性を向上させる。新名神高速道路川西インターチェンジに近い立地も生かし、配送の迅速化を図る。
米物流不動産大手プロロジスの日本法人(東京)が昨年11月に完成させた6階建ての「プロロジスパーク猪名川1」の全フロアの倉庫エリア計約18万9千平方メートルを10年契約で賃借した。投資額は10年間の賃借料と設備費で計430億円を見込む。2023年6月までに全面稼働予定で約千人を雇用する。出荷能力は稼働前の1・6倍となる。
導入するロボットは、モノタロウが物流システム開発で連携する日立(東京)の「Racrew(ラックル)」。1台の大きさは幅約90センチ、長さ約100センチ、高さ約38センチで、倉庫に並ぶ棚の下をはうように動く。
出荷作業の際、必要な商品を納めた棚を下から持ち上げ、注文別に取り出して仕分ける作業員の元まで棚ごと届ける。人が台車を押して商品を集めて回る場合に比べ、作業効率を3倍以上高められるという。モノタロウの関東の物流拠点2カ所で導入済みだが、猪名川の稼働数は最多になる。
尼崎市の物流拠点の機能は、22年中に全て猪名川に移し稼働を終える予定。尼崎の従業員のうち希望者は、猪名川への配転を進めている。(広岡磨璃)




















