経済
関経連が「シリ丹バレー」と連携へ 丹波のスタートアップと大企業を結ぶ
関西経済連合会の松本正義会長(住友電気工業会長)は13日の定例会見で、起業家育成を通じて丹波地域発の産業革新を目指す「シリ丹バレー」プロジェクトを支援すると発表した。8月に兵庫県の丹波県民局と連携協定を締結。地域のスタートアップ(新興企業)と会員の大企業を結び、関西全体への成果の波及を目指す。関経連が地方自治体と協定を結ぶのは初めて。
シリ丹バレーはIT企業が集積する米シリコンバレーを意識したプロジェクト。新事業に取り組む人を増やし、地域の課題解決や持続可能性を高める狙いがある。今年2月には民間事業者や行政、商工会などが推進協議会を立ち上げ、同県民局が事務局を務める。
関経連は重点施策の一つに、関西各地で進むイノベーション(革新)創出の動きとの協業を挙げている。同県民局との連携は第1弾で、8月23日に大阪市内でキックオフシンポジウムを開き、今井良広県民局長らが講演する。京都府舞鶴市とも同様の協定を結ぶ。
松本会長は「(両地域には)面白いテーマがあり、成功の可能性がある。草の根的なベンチャーの育成は経済界がやるべきことだ」と語った。(高見雄樹)