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果樹枯れさせる特定外来生物のカミキリ 兵庫県、早期発見など注意喚起

2022.08.09
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クビアカツヤカミキリに注意を呼びかける県のチラシの一部

クビアカツヤカミキリに注意を呼びかける県のチラシの一部

兵庫県以外で撮影されたクビアカツヤカミキリの成虫(兵庫県病害虫防除所提供)

兵庫県以外で撮影されたクビアカツヤカミキリの成虫(兵庫県病害虫防除所提供)

 兵庫県病害虫防除所(加西市)は、6月に兵庫県内で初めて見つかった特定外来生物「クビアカツヤカミキリ」が果樹園に侵入する恐れがあるとして、発生予察技術情報を発表した。県は農業者向けのチラシを作成し、早期発見や殺処分を呼びかけている。

 サクラなどの樹木やモモ、ウメ、スモモなどバラ科の果樹を幼虫が内部から食べて枯れさせる。県内ではこれまで明石市と神戸市で確認されており、芦屋市内のサクラ並木で幼虫のふんが見つかっている。

 成虫は体長2・5~4センチ。光沢のある黒い体に、長い触角がある。6~8月に活動し、卵は樹皮の隙間に産む。成虫になるには2~3年かかるという。

 チラシは県内のJAや県の機関など104カ所にメールなどで配布。幼虫が樹木の表面に排出するふんがないかなど頻繁に点検するよう促し、ふんの見分け方なども説明している。

 同防除所は今のところ県内の果樹園では見つかっていないとして「被害を抑えるには早期の発見が重要。成虫や、疑わしいふんを見つけたら情報提供を」と呼びかけている。チラシは同防除所(TEL0790・47・1222)のホームページからダウンロードできる。(森 信弘)