経済
神姫ゾーンバス、貨客混載の実証事業開始へ 神戸・西区、路線維持と地域活性化の両立目指す
神姫ゾーンバス(神戸市西区)と神戸市などは3日、路線バスで人と共に物を運ぶ「貨客混載」の実証事業を同市西区で始めると発表した。人口減に伴う乗客減が続く郊外で移動販売と野菜配送に取り組む。新たな収益源を確保することで路線の維持を図りつつ、地域の活性化を目指す。
国土交通省が進める「共創による地域交通形成支援事業」に選ばれた。同社が運行経費の補助を受けるなどし、地域交通の持続可能性を探る。
同市営地下鉄西神中央駅前発着のバス路線を使う。
移動販売は、商業施設エキソアレ西神中央の食品や日用品などを路線バスに積み、約5キロ北東の終点「月が丘6丁目」まで運行。停留所近くに止めた車内で販売する。野菜配送は、三木市内とを結ぶ路線を活用。途中の停留所で近くの直売所「農協市場館六甲のめぐみ」の農産物を載せ、エキソアレ内の和食店に納める。
5日から来年2月まで続け、利用状況やニーズなどを検証する。移動販売は、毎週水曜(平日のみ)午前11時~午後0時45分ごろに行う。
記者会見した神戸市駅まち推進課の泰中秀樹課長は「バス路線の維持と地域の生活サービスの充実につながれば」と話した。(西井由比子)