経済
三井住友信託銀、窓口カウンターを個室化 神戸支店、高齢化で資産の相談が増加「ゆっくり話せる空間で対応」
三井住友信託銀行は17日、神戸支店(神戸市中央区)の窓口カウンター全17カ所を個室化する。高齢化が進み、資産を円滑に承継したいという相談が年々増加。子や孫と一緒に、大人数で支店を訪れる顧客も多く、プライバシーを確保してゆっくり話せる環境を整えた。個室化は全国115店のうち9カ所目、関西の大型店では初めて。
従来は高さ1・5メートルの間仕切りがあったが、大人が立つと隣席が見えて、話し声も漏れるため、よりプライベートな空間を求める声があった。
新たな窓口ブースは、完全な個室ではないが、広さ約6平方メートルを高さ2・2メートルの壁で仕切る。木目調の空間で、入り口の引き戸はすりガラスにした。神戸・三宮の神戸国際会館1、2階に入る支店を2階に集約するのに合わせて導入を決めた。
同支店は神戸市など近隣エリアに約8万人の顧客を抱え、関西では大阪市の梅田支店に次ぐ大型店。メガバンクや地方銀行では、新型コロナウイルス禍で来店客が約3割減る例もある中、同支店への来店相談は1日に約100件に上り、コロナ前とほとんど変わらないという。
特に金融資産や不動産の承継に関する相談は増えており、1件当たり2時間ほどかかることもある。
総務省の全国家計構造調査(2019年)によると、世帯主が65歳以上の高齢世帯が持つ金融資産の額で、兵庫県は全国5位。大阪府(12位)や京都府(13位)を上回っている。
冨田博文支店長(55)は「ゆっくり話せる空間で、資産に関するあらゆる相談に対応したい」と話している。(高見雄樹)




















