経済
南極観測隊の越冬支える食料寄贈 胃腸を整えるヨーグルトや豆、昆布など50製品 フジッコ
総菜メーカーのフジッコ(神戸市中央区)は、11月に南極に出発する第64次南極観測隊の越冬隊に自社製品50品目を贈った。活動期間中の食料として寄贈し、10回目。23日には、出発する同隊の調理担当者が隊員の暮らしぶりや、南極で食べられるカレー作りを披露するオンラインの無料講座「南極教室」を開く。
今回寄贈したのは、常温で牛乳と混ぜるだけでヨーグルトが作れる「手づくりカスピ海ヨーグルト種菌セット」や豆、昆布製品など計約574キロ分という。
寄贈のきっかけは、同隊を派遣する国立極地研究所からの相談。南極で隊員らはヨーグルトで胃腸の調子を整えるという。だが一般品は賞味期限が短く、牛乳から作るにも温度を上げて発酵させる電力が必要。常温で保存、加工できる同社の種菌セットに白羽の矢が立ち、2013年から毎年提供してきた。
講師は、今回4度目の南極となる長谷川雄一さん。隊員の仕事や生活、昭和基地の限られた食材からのカレー作りなどを紹介する。同社の担当者は「今年で10年のご縁。幅広い世代の人たちに、南極での食や生活を伝えたい」と話す。
午前10時半~正午。無料。定員100人。希望者は22日午前10時までに、QRコードから申し込む。(赤松沙和)