経済
3Dプリンター住宅、初回販売の6棟完売 グランピング施設や店舗、茶室など 来年には海外販売も
住宅関連スタートアップ(新興企業)のセレンディクス(兵庫県西宮市)は26日、3Dプリンターで造った住宅の初回販売分6棟を完売したと発表した。長野や岡山など6府県に、手軽に豪華なキャンプを楽しむグランピング施設や店舗、茶室などとして設置される。これから年明けにかけて順次、完成予定。2023年には海外向けの販売を目指す。
同社の住宅は球体に近い形状が特徴で、コンクリート造り、広さ10平方メートル。10月に330万円で発売したところ、協力企業や個人が購入した。今後、セレンディクスが、国内やオランダ、中国など5カ国の3Dプリンターメーカーに依頼し、部材を製造してもらう。完成した部材は、日本に運ばれ、住宅施工会社が24時間で組み立てる。
セレンディクスには3Dプリンター住宅の予約や問い合わせが国内外から千件以上寄せられているという。同社は来夏までに国内で24棟、27年ごろには国内外で年間約3千棟の販売を目指す。
同社の3Dプリンター住宅は高島屋が23年の福袋の目玉企画として、1棟限定で販売することを発表し、話題を集めている。(大島光貴)