経済
胃がんや大腸がんの手術も可能に 国産初の手術支援ロボ「ヒノトリ」 国内ロボ手術の9割カバーへ
医療用ロボットメーカーのメディカロイド(神戸市中央区)は13日、国産初の手術支援ロボット「hinotori(ヒノトリ)」が、消化器外科と婦人科領域の手術について、厚生労働省から承認を得たと発表した。従来は泌尿器科に限られていた。同社によると今回の承認で、国内で実施されるロボット手術数の9割をカバーできるという。
ロボット手術は患者の体への負担が小さく、利用拡大が期待される。今回は胃がんや大腸がんの切除など消化器で11術式(手術の方法)、子宮体がんの切除など婦人科で3術式が新たに認められた。泌尿器科を合わせると計22術式となり、先行する米国製ロボット「ダヴィンチ」の29術式に近づいたという。
ヒノトリは川崎重工業(神戸市中央区)とシスメックス(同)が共同出資するメディカロイドが開発。川重が製造し、シスメックスが販売している。2020年から今年6月までの販売台数は21台、手術実績は360例。その後手術実績は急増し、現時点で600例を超えたといい、同社は「今回の承認で導入先をさらに増やしたい」としている。(高見雄樹)