経済
西村経産相、川崎重工のCO2回収設備「取り組み後押ししたい」 神戸と明石の2工場視察
西村康稔経済産業相は11日、空気中の二酸化炭素(CO2)を分離回収する試験に取り組む川崎重工業明石工場(兵庫県明石市)と、産業用ロボットを製造する同社西神戸工場(神戸市西区)を視察した。社会課題の解決につながる技術に触れて「成長が大きく期待できる分野で、取り組みを後押ししたい」と述べた。
温室効果ガス排出量を実質ゼロとするカーボンニュートラルに向け、川重は大気からのCO2分離回収を2030年までに海外で事業化する目標を掲げている。
西村氏は、明石工場で橋本康彦社長らから、長年培ってきた潜水艦内のCO2除去技術を応用したことや、低温蒸気を使って従来方式より省エネを図ったことなどの説明を受けた。
回収したCO2は水素などと組み合わせると合成燃料やプラスチックを作れるほか、地下に貯留すれば排出量取引に使える。西村氏は「邪魔者のように思われたCO2が価値を持つ時代になる。世界で技術開発競争が進む中、経産省として応援したい」と力を込めた。
西神戸工場では、自動車の組み立て用ロボットなどを見学し、ロボットが物流・配送や医療の現場でも活用されていることなどの紹介に聞き入った。(大島光貴)





















