経済
認知症原因物質の状況調べるシスメックスの検査試薬 厚労省が製造販売承認
医療用検査機器・試薬メーカーのシスメックス(神戸市中央区)は22日、アルツハイマー病の原因物質とされるタンパク質「アミロイドベータ」の脳内での蓄積状況を微量の血液から調べられる検査試薬が、厚生労働省から製造販売承認を受けたと発表した。医師が確定診断をする前の簡易な検査に使い、迅速な診断に役立ててもらう。
アルツハイマー病は認知症の一種で、脳に蓄積されたアミロイドベータが神経細胞を壊すことが原因とされている。認知症全体の6~7割を占め、同社は2016年から、治療薬を手がけるエーザイと共に開発を進めてきた。
新型コロナウイルスの抗原検査など、30項目以上の検査ができるシスメックスの装置に試薬を入れて使い、17分で結果が出る。価格は未定。23年5月の発売を目指す。今後は新たな治療法などとの組み合わせを模索し、保険適用を目指す。
同社は神戸市西区や兵庫県小野市に試薬工場があるが、今回の試薬の生産場所は明らかにしていない。


















