経済
在宅勤務や趣味の部屋、もっと快適に おひとりさま向けリフォームが急増 不動産売買ウィル
不動産売買のウィル(宝塚市)が手がける住宅リフォームで、単身世帯向けの施工が大幅に増加している。コロナ前に比べると今年は2倍を超えた。新型コロナウイルス禍で在宅勤務が増え、単身世帯でも住まいへの関心が高まったことが要因とみられる。
同社が2022年に単身世帯の住宅をリフォームした件数は80件(完成見込み含む)と、19年(37件)の約2・2倍に増えた。20年はコロナに伴う緊急事態宣言の影響で29件に落ち込んだものの、21年には66件に増加。営業店舗数も増えたが、1店舗当たりでも19年の3・1件から22年の4・7件と伸びている。
男女別に特徴を見ると、男性はファミリー層と変わらない広さの部屋が多い。趣味のために、広々とした部屋に住む人が目立つという。シアタールームを作ったり、ゲームのネット環境を安定させるためにLANの差し込み口を作ったりするほか、漫画専用の収納棚を設置するケースもあった。リフォーム金額は700万~900万円ほどに膨らむことが多いようだ。
一方、女性は男性に比べて堅実な印象だ。広さは50~60平方メートルと家族向けよりやや狭い。LDKを広げるほか、ウオークインクローゼットや手芸など趣味の部屋を作る人もいるという。費用は500万~600万円と男性に比べて抑えめだ。費用が男性よりも少ないのは賃金差もあるとみられる。
同社の担当者は「結婚しない人が増え、ひとりの生活をもっと充実させたいという要望は増えるだろう。リフォームは個々のこだわりに対応でき、おひとり様のニーズに合致している」と話していた。