経済
川崎重工で潜水艦「はくげい」引き渡し式 神戸工場、先代「そうりゅう」型より高い探知能力
川崎重工業神戸工場(神戸市中央区)で20日、防衛省向け潜水艦「はくげい」の引き渡し式があった。海上自衛隊第1潜水隊(広島県呉市)に配備される。同社で建造した潜水艦としては30隻目で、海自最大の最新鋭「たいげい」型の2隻目となる。
全長84メートル、幅9・1メートル、高さ10・4メートルで、建造費は約710億円。艦名は白いマッコウクジラを意味する。先代の「そうりゅう」型よりも、音波による探知能力が高い上、探知されにくい構造になっている。
乗員は約70人で、居住スペースに女性乗組員専用の区画を設ける。動力源にリチウムイオン電池を採用し、長時間の潜航が可能という。
式典には約250人の関係者が集い、川重の橋本康彦社長から鈴木敦夫防衛事務次官に引き渡し書が手渡された。自衛艦旗を掲げた艦上では乗組員たちが整列し、音楽隊の演奏とともに関係者らが見送った。(石川 翠)