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関西学院と豊田通商が「パワー半導体」研究開発へ 高品質化など目指し新会社を共同設立

2023.03.23
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関西学院大と豊田通商が設立した「キュレダリサーチ」の瀬川恭平社長(左から2人目)と最高技術責任者の金子忠昭同大教授(同3人目)=関学大提供

関西学院大と豊田通商が設立した「キュレダリサーチ」の瀬川恭平社長(左から2人目)と最高技術責任者の金子忠昭同大教授(同3人目)=関学大提供

 学校法人関西学院(兵庫県西宮市)と豊田通商(名古屋市)は、次世代半導体の研究開発会社を共同で設立した。電気自動車(EV)などで需要拡大が見込まれるパワー半導体材料のSiC(炭化ケイ素)ウエハーを新たな製造技術で高品質化し、生産の効率化を目指す。

 社名は「キュレダリサーチ」。本社は関学大の神戸三田キャンパス(三田市)に置く。資本金は4億5千万円で、関学大と豊田通商が折半出資。社長に同社機械・エネルギー・プラントプロジェクト本部の瀬川恭平氏、CTO(最高技術責任者)に関学大工学部の金子忠昭教授が就いた。金子教授の研究を基に、2017年から共同研究していた。

 SiCは電力ロスを大幅に低減できるが、固くてもろいため加工が難しい。新技術は、歩留まりを高めることができる。2025年をめどに高品質で大口径のウエハーを生産する技術の実用化を目指す。(塩津あかね)