経済
神戸ビーフの22年度輸出量、過去最多77トン 和牛ブーム追い風、コロナ禍からの回復鮮明に
神戸ビーフの輸出量が2022年度、前年度比約7%増の約77・8トンと、11年2月のマカオへの初輸出以来、単年度の重量で最多を更新した。新型コロナウイルス禍で一時低迷したが、世界的な経済活動再開の流れを受け、回復基調が鮮明となった。
ブランドを管理する神戸肉流通推進協議会(神戸市西区)によると、神戸ビーフは、海外での和牛ブームもあって流通は年々拡大。今月19日に初出荷されたマレーシアまで、41の国、地域に輸出されている。22年度の輸出重量は、コロナ禍の影響が薄かった19年度と比較しても約2・2倍で、輸出国の増加とともに消費拡大の勢いが増している。
22年度は頭数でも前年度から微増の1391頭で過去最高を記録。国・地域別では、欧州連合(EU)向けの牛肉の受け入れ窓口となるオランダ(397頭)がトップ。消費の多いアメリカ(319頭)、香港(192頭)が続く。県内各市場の枝肉相場も、一時期の落ち込みから回復傾向にある。
24日には、23年度、サウジアラビアへの計150頭の輸出も決まり、さらなる輸出量の最多更新への期待も高まる。(三宅晃貴)