経済
三菱電機、カーナビ撤退 自動車機器事業を分社化 三田、姫路の拠点は維持
三菱電機は24日、自動車機器事業を分社化すると発表した。カーナビや車載用スピーカーといった不採算部門からは撤退し、電気自動車(EV)関連や自動運転技術など、市場拡大が見込まれる分野に経営資源を集中する。1年以内に新会社を設立し、他社との提携も検討するという。
自動車機器事業の製造拠点は三田製作所(兵庫県三田市)と姫路製作所(同県姫路市)の2カ所。分社後も2拠点は維持するという。撤退に伴うリストラの可能性には「現時点で人員削減や早期退職の募集は予定していない」とコメントした。
2022年3月期の自動車機器事業の売上高は7043億円で、営業損益は315億円の赤字。新車販売の落ち込みや新型コロナウイルス感染拡大に伴う半導体不足が響き、事業の立て直しが急務となっていた。
新会社ではハンドル周辺に使われる電動部品も引き継ぐ。価格転嫁を進めるほか、コスト削減にも取り組む。