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「幻の豆」と呼ばれる尼崎の伝統野菜使用 JA兵庫六甲などがアイスに

2023.05.23
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「幻の豆」で作った「一寸そら豆アイス」(JA兵庫六甲提供)

「幻の豆」で作った「一寸そら豆アイス」(JA兵庫六甲提供)

 JA兵庫六甲尼崎営農支援センター(兵庫県尼崎市)と高瀬味噌(みそ)販売(同)は、同市の伝統野菜「一寸ソラマメ」を使った「一寸そら豆アイス」を発売した。牛乳と一緒に炊きあげることで豆の風味を残しつつ、マイルドな口当たりに仕上げた。年間を通じて販売する予定。(三宅晃貴)

 奈良時代の736年、インドから来日した僧侶が伝えた豆を行基上人が受け取り、今の尼崎市で試作させたとされる。

 収穫期が5月上旬の2週間と短い上、高齢化で生産農家が減少し、地元でも「幻の豆」と呼ばれている。現在は、JA兵庫六甲尼崎伝統野菜部会の部会員25人や同市富松地区の農家が保存に取り組んでいる。

 アイスは紙カップに入り90ミリリットル。一寸ソラマメの実と薄皮をペーストにして25%使用。ミルク味をベースに、豆の風味が口の中に広がる。パッケージにはソラマメと牛乳を淡いタッチであしらった。

 野菜の加工のノウハウを持つ高瀬味噌販売と共同開発。JA兵庫六甲の担当者は「試作を重ねソラマメの良さを残しつつ食べやすいアイスに仕上がった。伝統野菜の新しい価値を創造し、地域農業の活性化を目指していきたい」としている。

 同JA直売所の農協市場館ほんまもん武庫の郷(尼崎市)、ファーマーズマーケットスマイル阪神(同県伊丹市)などで販売。324円。問い合わせは同センターTEL06・6433・3441