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トーホーストアの事業譲渡交渉が決裂 大阪のスーパー「コノミヤ」と合意も、3回延期の末「取引断念したい」

2023.06.26
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コノミヤへの譲渡が中止になった食品スーパー「トーホーストア」の店舗=神戸市長田区長楽町4

コノミヤへの譲渡が中止になった食品スーパー「トーホーストア」の店舗=神戸市長田区長楽町4

 業務用食品卸のトーホー(神戸市東灘区)は26日、子会社が運営する食品スーパー「トーホーストア」について、大阪市のスーパー「コノミヤ」への事業譲渡交渉が決裂したと発表した。昨年11月に譲渡で基本合意し、条件などを協議していたが、コノミヤ側から「取引を断念したい」との申し出があったという。

 トーホーストアは兵庫県内に34店舗あるが、競争激化などで赤字が続いていた。自社での事業継続が困難と判断し昨秋、コノミヤと子会社株式の譲渡に向けた基本合意書を締結した。

 ところが、契約・譲渡の予定日が3回にわたって延期され、今年4月の延期発表では、いずれの期日も未定としていた。

 トーホーは5月上旬、コノミヤから譲渡契約断念の申し出を受けた。社内協議の末、この日の取締役会で譲渡取引の解消を決めた。トーホーストアについては当面、各店舗の営業や雇用に影響はないとし、今後は新たな譲渡先を検討するとしている。(広岡磨璃)