地産地消くらぶ
<57>田隅養鶏場社長 田隅元康さん(54) 市川町
「鶏が元気じゃないと、いい卵はできない」。ヒヨコの半年間は平飼いし、餌はトウモロコシやふすま、米ぬか、魚粉、海底の腐葉土など全て天然素材。花から抽出したビタミンEや赤パプリカの粉末も使い、病気への抵抗力や食欲増進につなげる。えさ代が割高になる分、小売価格もM寸10個パックで430円、L寸10個パック460円と高くせざるを得ないが、質の高さで人気を集める。
養鶏場は1960年、先代の父哲夫さん(81)が始めた。父は餌を改良し、崩れないオレンジ色の黄身や厚い白身の卵を生み出し、移動販売に乗り出した。6、7台のトラックで神戸や姫路、阪神間の住宅街へ。乱高下する鶏卵相場で、不安定になりがちな経営から脱却するためだった。
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