地産地消くらぶ
<79>食と農を守るかあちゃんず代表 勝谷公美子さん(63)相生市
真夏の早朝、ビニールハウスの中で幅約3センチ、厚さ数ミリの真っ白な帯がたなびいていた。夕方には幅約1センチに縮み、さらに翌日、天日に干すと、巻きずしの具材に欠かせない「かんぴょう」が出来上がる。
かつて兵庫県相生市内で盛んに作られた「野瀬かんぴょう」の復活生産が2年前に始まった。手掛けるのは市内六つの農家女性グループを束ねる連絡協議会「食と農を守るかあちゃんず」(約60人)。原料は今が旬のウリ科ユウガオの実で、1980年ごろには相生湾を望む同市野瀬の約50戸が栽培したという。「溶けるほど柔らかく、大阪のすし店でも人気だったそう」と話す。
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