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新明和工業 編

(3)水中ポンプ 下水処理、地中に息づく技

2020.11.27
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新明和工業が高いシェアを持つマンホールポンプ(奥)。内部で回転する羽根車(手前)は汚水を送り出す強さと、汚物の詰まりにくさを両立させているという=小野市匠台

新明和工業が高いシェアを持つマンホールポンプ(奥)。内部で回転する羽根車(手前)は汚水を送り出す強さと、汚物の詰まりにくさを両立させているという=小野市匠台

 新明和工業の技は、水上や空中、陸上だけでなく、地中にも息づいている。同社の小野工場長、田村功一(55)がマンホールを指さして力を込めた。「この中に私たちの粋が詰まっています」。それは、家庭から出た汚水を下水処理場に届ける「マンホールポンプ」である。

 汚水は、緩やかな傾斜をつけて埋設された下水管を通じて処理場に運ばれる。下水管が地中深くに到達すれば、汚水をマンホールポンプで地表近くまでくみ上げてから、再び下水管で流す。同ポンプで3割超のシェアを握るのが新明和だ。

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