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コオロギ由来の代替肉「こおろぎミート」でハンバーガー「貝や豚肉のような味わい」 10月神戸で提供

2022.09.29
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こおろぎミートを使ったコオロギバーガー(BugMo提供)

こおろぎミートを使ったコオロギバーガー(BugMo提供)

コオロギの代替肉を使ったコオロギバーガーとコオロギエキス入りのポタージュが楽しめる「バグモバーガーセット」(BugMo提供)

コオロギの代替肉を使ったコオロギバーガーとコオロギエキス入りのポタージュが楽しめる「バグモバーガーセット」(BugMo提供)

こおろぎミート(左)と大豆ミートの食べ比べができるセット。コオロギデミグラスソース付き(BugMo提供)

こおろぎミート(左)と大豆ミートの食べ比べができるセット。コオロギデミグラスソース付き(BugMo提供)

コオロギの代替肉を使ったコオロギバーガーのパティ(BugMo提供)

コオロギの代替肉を使ったコオロギバーガーのパティ(BugMo提供)

 兵庫県神河町でコオロギ養殖に取り組むベンチャー「BugMo(バグモ)」(京都市)が、コオロギ由来の代替肉「こおろぎミート」を開発した。同ミートを使った初のハンバーガーを10月1、23日、JR三ノ宮駅前で販売する。同社開発担当の相良昌寛さん(29)は「貝や豚肉のような味わい。コオロギのおいしさを多くの人に届けたい」とPRする。(赤松沙和)

 昆虫食は、世界的な食糧危機の解決策として注目される。同社は2021年から、同町内の閉鎖された小学校旧校舎でコオロギの養殖技術を研究。神戸市須磨区に自社加工場を構え、食品開発を続けている。

 今春から養殖を本格化。食用のヨーロッパイエコオロギを随時約5万7千匹飼育する。乾燥した上で粉末に加工し、チョコレートやクッキー用として食品メーカーなどのほか、ペットフード向けにも出荷する。

 一方、開発したこおろぎミートの原料は、乾燥前のコオロギ。貝と同じ甘み成分が含まれるが、粉末にするとうまみや香りが薄れるという。そのため、乾燥させずに丸ごとペースト状にした代替肉に仕上げた。こおろぎミートと、大豆などの植物由来の代替肉を50%ずつ使ったパティは、貝や豚肉のような味わいにできたという。

 こおろぎミートに加工する技術は特許出願中。相良さんは「コオロギが新たな食の選択肢になれば。食糧不足に苦しむ地域で、タンパク質の摂取手段としても展開したい」と話す。

 10月1、23日には、JR三ノ宮駅南側の駅前広場「&3PARK(アンドスリーパーク)」のキッチンカーで販売する。

 商品は、こおろぎミートを挟んだ「コオロギバーガー」に、製造過程で出るコオロギエキス入りのポタージュスープとデミグラスソースを添えた「バグモバーガーセット」(千円)▽こおろぎミートと大豆ミートのパティを食べ比べる「テイスティングセット」(500円)-で各150食。両日午前10時~午後7時。売り切れ次第終了。